まず観察しろ
結論を出すのはそれからでいい
いえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええい
∧_∧
(`●ω●)<うどんでむなげー
(っ=川o
 ̄ ̄`ー―′ ̄\
検視。
腹部の刺創は背中まで達している
後頭部に鉄パイプのようなもので殴られた打撲痕
体に以前から有った無数の傷
死因
一番怪しい刺創から見ていこう。
分かりやすそうなのが傷口のし開(しかい)*1つまり傷の開きを見る。生きてる時に刺された傷は断裂した筋肉に引っ張られて傷口が開く。逆に死後の傷は筋肉が弛緩しているため傷口は開かない。
刺創には生活反応なしということで、ナイフによる刺創は死後のものと断定。
打撲痕
外から見た限りじゃ頭蓋骨が粉々に吹き飛んでるわけじゃ無いし開いてみれば損傷の度合いを確認できそうだが、出来ない。
無数の傷
焼けた皮膚をまさぐって傷口を探るわけだが、早いこと消火されたのが救いだな。
凶器の推定をできればいいが、目視確認と傷口に棒を突っ込んで創洞長*2を確認してわかるのは傷の数と深さぐらいか。
それでも変わった傷だからほぼ答えみたいなもん。
死亡時刻
今回は死亡時刻が完全に不明、タイムラインからの推測では午後10~午前9時と大夫開きがある。
今までは体温計が無かったり、発見時刻と死亡時刻の開きが無かったりで使えなかった、王道の深部体温による死亡時刻推定がやっと使える。
直腸温降下(rectal temperature)
死体温は通常直腸内温度で表現する。室温であれば1時間に0.5~1℃前後低下する。 一般に死亡直後は緩徐に低下し,その後低下の速度が上がり,さらに外気温に近づくと再び緩徐になる。すなわち死後経過時間を横軸,直腸温を縦軸にとってグラフを描くと,逆S字(reverse sigmoid curve)を描く。死亡時刻の推定のためには2回以上(同じ温度計で)測定すべきである。
仮に基礎体温が36.5℃で10時に死亡した場合だと25.5~30.5℃、死にたてホカホカなら36.5℃
かなり開きがあるけどこれからずれ込むとなんかおかしいって事になる。
死後硬直はもう解けてダランとしてるし、冷凍保存じゃない場合はもう腐敗し始めてる。
結論
20日ぐらい前の死体を引っ張りだして最近死んだように見せかけた。
そんな事ができる奴は一人しか居ない。
あとがき
前々回と同じで知識のある人間に調べさせないってのは基本だな。
全員人に死に慣れて死を学んでたらこんなチープな偽装も無意味になっていたろうに。